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導入事例

業界初!
何層にも積み重ねた薄い大量のUHF帯タグ付きテーブルクロス等を一括読み

棚卸業務効率52倍、出荷ミスゼロを実現

薄く積み重なった状態での一括読取りをソフトリネンタグ導入で実現しました。

導入の経緯

株式会社ワールドサービス様(本社: 大阪府泉佐野市 代表取締役 茶谷 修 以下、ワールドサービス様)は、業界で初めて、何層にも積み重ねた薄い大量のUHF帯タグ付きテーブルクロス等を一括読みし、棚卸業務を52倍に効率化したシステムを2013年4月より本格稼働しています。

本システムは、富士通フロンテック株式会社(本社:東京都稲城市 代表取締役社長 利根 廣貞 以下、富士通フロンテック)が薄く重なっても一括読取りが可能なUHF帯ソフトリネンタグとロングレンジリーダライタを提供し、ソレキア株式会社(本社: 東京都大田区 代表取締役: 小林 義和 以下、ソレキア)がシステム開発し実現しました。

ワールドサービス様は、テーブルクロス等のパーティー用品を、ホテル、レストラン等(取引社数1000社)にレンタルすることを主業務としています。お客様から注文のあったレンタル品を納入し、ご利用いただいた後に回収して、クリーニングを行い保管するというサイクルの業務を行っておりますが、従来の在庫管理や回収処理、出荷処理等は、すべて手作業による管理であったため、以下の課題がありました。

a. 同色/同柄/サイズ違いや同柄同サイズ/類似色など、折りたたんだ状態や梱包状態では発見しづらく、間違って出荷してしまう可能性があるため、検品作業を何重にも行う必要があり、業務を複雑化していました。

b. お客様からの注文に対して、レンタル品の在庫数で対応できるかは、現場熟練者の経験値に頼っていました。特に、繁忙期にはクリーニングからの戻り品をそのまま当日発送するなど、レンタル品の在庫調整が必要でした。

c. 在庫管理を手書き資料で管理していたため、理論在庫と実在庫の数量が不一致となる場合があり、週一回の棚卸し管理をする必要がありました。また、棚卸しに多くの時間と人手を費やしていました。

課題と対策

レンタル品の中でテーブルクロスは、お客様のご要望で、色の違い、大きさの違いにより、点数が500アイテム40万枚と多いため管理が難しく、保管の状態も棚に薄く積み重ねており、手作業による棚卸(在庫確認)においては、正確性と確認時間に課題がありました。また、普及が進んでいるHF帯RFIDタグは通信距離が数10cmと短く、大量に積み重なったテーブルクロス等の棚卸には不向きでした。

これらの課題に対しては、重なった状態で一括読み取りができ、耐久性のあるUHF帯RFIDタグが必要であり、富士通フロンテック製の「UHF帯ソフトリネンタグ」が最適と判断しました。また、業務システムの構築にあたっては、出荷検品、製品回収、クリーニング戻り品の入庫検品、棚卸しを、現場でロングレンジリーダーライタを使い読み取る運用としました。

【本システムの特長】
a. 薄く積み重なっても一括読み取りが可能な富士通フロンテック製「UHF帯ソフトリネンタグ」を採用
一般のUHF帯RFIDタグは、読み取り距離を長くするために、周波数ごとに効率よく受信できるアンテナ形状を採用しておりますが、同種のアンテナ同士が重なり合うと干渉を起こすため、読み取り性能が低下してしまう欠点がありました。そこで、富士通フロンテック製「UHF帯ソフトリネンタグ」は、重なり合った時にも干渉を起こしにくい、当社独自のアンテナパターンを開発し、積み重なった状態でも一括読みを可能としています。さらに、クリーニングに耐えられる耐久性を備えています。

b. リーダーライタ装置(ロングレンジリーダーライタ)を搭載したワゴンでデータ読み込み
ワゴンに高出力のロングレンジリーダライタ、アンテナ4枚、パソコン、バッテリ-を搭載。移動しながら読み込みをおこなうことで、各棚に大量に保管されたレンタル品の一括読み取りが可能です。

導入効果

従来の運用では、10万枚のテーブルクロスの棚卸業務に7人で8時間(延べ56時間)の作業が必要でしたが、UHF帯RFIDタグ適用により、1人で4.3時間に短縮しました(従来の13分の1)。また、棚卸精度も、ほぼ100%の精度(3%改善)を実現しました。更に、システム化により、現品入出庫管理の精度も向上することで、毎週実施していた棚卸(56時間×4回=224時間)が月1回となり、トータルの棚卸時間が52分の1に削減することができました。加えて、UHF帯RFIDタグ採用により、各工程でトレーサビリティを確保できるようになり、以下の改善を実現しました。

a. 各工程における製品の見える化により納期遅れ、欠品、出荷ミス等を早期に発見することが可能になった
b. 同様に最適在庫を実現することにより無駄な経費を削減
c. 手書き資料の削減
d. 在庫情報の見える化により熟練者に頼らない業務平準化の実現
e. 運用データ蓄積による継続的な各種業務改善の実現(貸出/返却/入庫/出庫)

上記のように基幹業務システムにUHF帯RFIDタグ製品を採用することにより、大幅なコスト削減 、今後のビジネス拡大に向けたインフラ整備、更に将来に向けた継続的な業務改善が行える環境を構築しました。

またワールドサービス様では、今回のUHF帯RFIDタグを利用した商品管理と発注業務を連携し、シームレスな情報提供が可能となるWEBレンタルシステムの開発にも取り組んでいます。

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